地方サラリーマンの倹約生活とハイブリッド資産形成

地方を転勤中のサラリーマンがコツコツ倹約して貯蓄し、株・投資信託・不動産などで殖やしていくライフログ。

家計簿を会計で考えてみる-CF型とPL型

家計簿を会計の決算書のように考えると、2種類のつけ方あると思います。

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一つ目は、キャッシュフロー計算書型(CF型)で、単純にその月の実際のお金の出入りを記録する方法です。たとえば月の初めに20万円の現金があり、月の途中で支払った現金や引き落とされたお金が15万円で、月末に振り込まれた給料が20万円だった場合、その月の貯蓄は5万円で月末の残高は25万円、という記録のつけ方です。お小遣い帖と同じ原理で、最も簡易な方法です。

二つ目は、損益計算書型(PL型)で、実際のお金の出入りではなく、その費用がいつ「発生」したかを記録していきます。つまり、クレジットカード代金は引き落とし月ではなく購入月ベースで計上したり、まとめ買いをした場合は必要に応じてそれ以降の毎月の費用として計上したりする方法です。

この2つの方法では、同じお金の遣い方をしても記録のされ方が異なります。たとえば手取りの月収が20万円で、半年間のスポーツジムの会員料として3万円を現金払い、それ以外に現金払いの支出が7万円、クレジットカード払いの支出が8万円、先月のクレジットカードの引き落としが4万円だった場合、その月の貯蓄はいくらと考えるか。

CF型の場合は「20万円-3万円-7万円-4万円=6万円」と記録されます。来月には引き落とされることが分かっているはずの8万円は、この時点ではまだどこにも記録されません。

一方、PL型の場合は「20万円-5千円-7万円-8万円=4.5万円」と記録されます。スポーツジムには確かに半年分3万円を支払っていますが、そのお金は一旦スポーツジムに「預けた」かのように考え、その預けたお金のうち5千円だけ今月遣ったかのように考えるわけです。(会計でいうところの減価償却費のような考え方。)クレジットカードについても、今月引き落とされる4万円は前月までに記録しておき、今月は今月決済した8万円のほうを記録します。(会計でいうところの買掛金の考え方。)

 

どちらで記録するのが適切か。まだ貯蓄が少ないうちはCF型で記録するほうがいいでしょう。実際に手元にあるお金をきっちり把握しておかないと、いざというときに「あると思っていたお金が実際には無かった」という事態になりかねないからです。

しかし、ある程度貯蓄ができ、資産にゆとりがあるようになったらPL型で記録するほうがいいと思います。実態としてのお金の遣い方に近い記録ができるからです。現金だろうがクレジット払いだろうが、その月に遣ったものはその月に記録したほうがスッキリでき、翌月の引き落としに対する心構えもできることになります。また、何か月にもわたって使っていくものを一気にまとめ買いした場合に、その月だけ支出が不自然に多くなるということも減り、月々の生活のランニングコストを比較しやすくなります。

もちろん、PL型で記録する場合でも、まとめ買いするものや長期間使うものを何から何まで小分けに計上する必要はありません。高額すぎて月次比較に影響が出てしまう考えるものだけで構わないわけですし、払い方や費目に応じてPL型の記録方法とCF型の記録方法を使い分ける方法もあります。要は、支出と貯蓄をどのように把握したいかに応じて柔軟に対応すればいいのです。

また、PL型で記録する場合、実際の手元資金と記録上の貯蓄額のズレの原因をある程度正確にトレースできるようにしておくことは大事です。(たとえば、記録上の貯蓄は300万円で実際の手元資金は310万円のとき、この10万円の差額は、来月引き落とされるクレジットカード代金と、スポーツジムの年会費の未経過分の相殺である、など。)

私の場合、使ったお金はPL型で記帳しており、実際の手元資金との突合せはざっくりで済ませています。企業の決算書ではないのですから、家計簿上の貯蓄額より実際の実質手元資金のほうが多い限りは、1円単位で精緻に帳尻を合わせる必要性はありません。

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